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関節円板の障害によって起こるタイプ(V型)について

 
関節円板が本来の位置から前にずれたままになってしまう状態のことで『関節円板前方転位』という。

【クリック(カクカク音)】
口を閉じたとき、本来は下顎窩の中にあるべき関節円板が、下顎窩の前方にズレて出てしまっている。

口を開けようとすると回転して前にすべり出してきた下顎頭が関節円板の下に強引にもぐり込み、上に乗せたときに「カクン」と音が出る(クリック)。

口を閉じるときに下顎頭から関節円板が外れるときも同様に音が出る。

(口を開けたときには関節円板が本来の位置に戻るので「復位を伴う関節円板前方転位」という)

【ロック(クローズド・ロック・口が大きく開けられない)】
さらに進むと、口を開けようとするとき、前に出ようとする下顎頭が関節円板の下にもぐり込めなくなり関節円板を上に乗せられなくなる。

こうなると関節円板が邪魔して下顎頭が下顎窩の前に出られなくなるので、口が大きく開けられなくなる。(クリック音はしない)

(口を開けたときも関節円板が本来の位置に戻らないので「復位を伴わない関節円板前方転位」という)

※滑膜炎と長期の開口障害により滑膜と関節円板の癒着を起す場合がある。
 

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